誕生会



月の初め、十一月生まれの人の誕生会があった、計六人「最高100歳」の椅子が広間に並び、まわりに集まった同じホームの人達から、お祝いを受けた。

一人づつ「ハッピーバースディ」の合唱でここの住人仲間達から祝福を受ける。ホームからは、それぞに、お祝いの包みを頂く。私は半毛布の膝掛けで、柄もよく早速使っている。



今の私の八十九歳と言う歳は、若い頃には、よぼよぼで、まともな会話も出来ない人のように思っていた。傍から見れば今の私も同じに見えるのかもしれないが、私自身は杖をついて歩いているが、意外と元気に過していると思っている。会の余興に介護士さんの皿回しがあった。

その数日後、二月まで住んでいた生田の老人会の役員をしている友人から電話がかかった。「あなたの分のお赤飯を預かっているけれど、どうしましょう」と言う。年の始めに生田の老人会の会費を払っているので、私の分のお赤飯が十一月、老人会に届けられたのだ。「お宅で召し上がって下さい」と返事する。適当に処分していいのに、まじめだ。

生田では、お誕生月を迎えると、近くのお菓子やさんから名入りのお赤飯折り詰めが老人会に届けられるので、その折り詰めを周りの拍手ともに三十年間いただいていた。人生を過す場所が変わり、今年から歳のとり方が違ってきた。





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