健康優良児


小学校の六年生の時、ある日学校から帰ろうとすると、友人二人と共に学校に残るよう言われた。何をするのかわからないまま、先生に大学の広い運動場につれて行かれた。運動場で、三人で五十メートルの徒競走、ボール投げ、幅跳びなどの運動を何種類かさせられた。揃って小太りの大きめ子である。成績は誰も特別めだってはいない。この小学校は、付属なので個性を伸ばすのに主眼を置いており、成績はあまり言われない。運動の不得手の私は何の為にこんなことをしたかわからないままに帰宅した。



後で母が先生に聞いてきた話によると、この私立学校でも健康優良児に応募するということになって、三人を選び、運動能力をみたのだそうだ。Nさんが選ばれたれたが賞にはとどかなかった。

健康優良児は、後で少し年上の「神風」といわれた力士が賞を貰ったのを知り、親しみを持って彼を応援し、観ていたがわりに早く亡くなれてしまったのは残念だ。

今は、こんなことはもう無いはずだと思いながらで調べると、戦後も地域により何年か、続いていたようだ。賞を受ければ、地方によっては、随分話題になったのだろう




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