春秋苑セミナー


4月3日、友人と二人で春秋苑のセミナーに行った。春秋苑は、近くの大きな公園墓地である。浄土真宗のお寺だが、お墓は宗教自由なので、神道の私の家の墓もここにある。大きな会場で年5,6回のセミナーがあり作家、実業界、などいろいろの分野で名の通った方々が講演される。

少し早く行ったので、鐘つき堂のある高台に上がると、桜の花が満開で、こんな綺麗な春秋苑の風景を見たのは初めてだった。晴れていたので、はるか遠くの桜の山までみえる。携帯電話を持っているものの、二人共、カメラの扱いが分からず、お花見中の高校生に写して貰った。



この日は、中央大学教授、中沢新一氏の「仏教流行の意味」と題されていた。

「今、世界では宗教の異なった者同志が戦争をしているが、大多数を占める日本の仏教は、他の宗教と仲良く共存している。こんな宗教は世界に無いのではないか。私、という観念を捨てて、世にあるものが、目に見えない大きな歯車によって、皆、一様に動かされている事を自覚することが大事だ。世の中が進歩し便利になったが、それだけ精神的なことが乏しく満たされない時代になった。この頃若い人がお寺参りをするのが流行っているが、こんな時代だから何か求めるものがあるのではないか。」という様なお話に私は聞いた。

私の出た学校は宗教の学校では無かったが、人間としての在り方のお話は良く聞かされた。「人間は大海のなかの1つの泡のような存在である。頭を低くし、驕ってはいけない。どんな宗教でも頂点に在るのは、神というか、森羅万象を動かす偉大な力である。それをよく理解して、自分一人の宗教を創りなさい。」と、長い感想文を書かされた。
また、道元禅師のお話を聞いた後、キリスト教の賛美歌を合唱していた。
この日、久しぶりに昔の事を思い出した。

歯切れの良い中沢先生のお話は、1時間半の予定が2時間あまりとなった。
帰りは友人の息子さんが迎えに来て下さった。

H16/04

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