ららぽーと



ららぽーとは、ここから車で三十分ほどのところにある、デパートやスーパー、有名店の集まって出来ている横浜のとても広く大きな商業施設である。この日、健常者二名と車椅子の方二名、付き添いの介護の女性二名、それに車を運転する男性の総勢七名で昼前にららぽーとに着いた。

先ず混まないうちと介護士さんの知っているレストランにはいる。「好きなものを」といわれたので、私は大きな銀紙の帽子を被っているハンバークセットを頼む。他の人もそれぞれ好みのものを注文する。私たち健常者二人は外出できるので、日ごろからホームの食事に無い目先の変わった外食を美味しくいただいているが、障害者の方は看護士さんの援助なくしては食事ができない。チキンライスを一口スプーンで入れて貰うものの、あたりにこぼしては看護士さんに拭いていただき、又口に入れてはては口周りを汚す。今まで階が違うのでそんな状況を見たことが無かったが、嫌な顔もせず、すぐ始末する。私なら相当な精神力が要るように思った。



食事を終わり介護士さんに連れられて、ららぽーとの中を車椅子の方々と一緒に歩く。今何処を歩いているのか、聞いてはみるものの何もおぼえられない。「どんな店に行きたいですか」と言われて「帽子の店」と答える。先日、帽子をなくなしてしまった。通りみちにある帽子を売っている3店の雑貨店に寄ってみたが、殆ど若向きで、平凡なおばあさん用のものは無かった。

介護士さんの案内で和風の布を使った小物やさんに入る。風呂敷やのれん、などいろいろ懐かしいものが並んでいる。一人が手下げ袋を買ったら、みんなそれが欲しくなり、四人ともそれぞれ大きさ、柄の違うものを買った。ホームで鍵やハンカチをいれて歩くのに丁度良い。
最後に、沢山の人が休憩している室内ベンチに腰掛けて、ジュースやソフトクリームをゆっくりといただいた。





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