老いる


NHKの趣味悠々、中高年の「パソコン出直し塾」を見ている。メールは出来るのだが、パソコンの機能や仕組みについてはあまり勉強した事がないので、このNHK講座を見ているといい加減だった所がはっきりして覚えることが多い。

しかし、先ずこの[出直し塾」の本を買ってパラパラとめくった時、半ボケのような老人が頭を抱えている。中高年は誰も解らなくて苦労しているのですよ、と言って力づけているのかもしれないが、私もこの半ボケ老人の仲間らしい。でも良く見るとパソコンの先生はお寺の住職であり、生徒は昔の町民となっていて、心配りが感じられる。



放送では、中年の方たち数人が生徒役をしている。若い講師の話は解り易くていいのだが、番組の作り方が、いたずらに理解の遅さを表面に出して、子供に対するような処があり気になる。

福祉の広報などに良く、腰の曲がった小さいお婆さん、よろめきそうなお爺さんさんの挿絵が描かれている。見たままなのだろうが、情がないなと思っている。

先日、駅前で若い男の子に「お婆さん逆だよ」と声をかけられた。ショッピングカーを逆に引いて、ガリガリと音を立てていたので、自分でもあきれた。しかし確かに年寄りではあるが、他人にお婆さんと呼ばれたくはない。外国のようにレディ、ミセスのような年齢に関係のない呼び方がないのだろうか?


それから数日して、喫茶店で同年配の友人達とお喋りをしていた。育ちが良くて、息子や娘、孫と一緒に年に3回位、ハワイの別荘に行く方がいる。その方の話の中で、「ババアが自分でやるから、かまわないでと、いつも言うの」という言葉が出てきた。「あなた、自分の事をババアなんていうの」とあきれて聞いたら、「ずっと前からそうよ。別に、いいんじゃない」と不思議そうに答えた。

私は無駄につっぱっているらしい。

H17/08



inserted by FC2 system