怪我・・・2



赤くふくらんだ手は表面の皮が白っぽくなり割れて、ぱらぱらと落ちる。その皮が全部落ちたころ、その下側の赤みを帯びたの皮膚は同じようなひび割れのしろっぽい皮となり、また床に落ちる。その仕事をする皮膚の変化の速いこと、二日間で三回くらい表面の皮膚が入れ替ったように思う。介護してくださる方に、洗面器でひび割れの手を洗ったり、床の掃除をしてもらう。九十才でも皮膚がまじめに、こんな新陳代謝をするとは今まで思っていなかった。



クリニックでも白い皮でひらひらしている手を洗い、塗り薬を塗ってマッサージをされた。リハビリ室では、赤く膨らんだ指に電熱を十五分当てて、帰宅。毎日暖めたほうが良いといわれたが、クリニックが歩いてゆける距離ではないので無理。それでも何回かリハビリに行った。

右手の三倍も膨れていて、紫の入った赤い手の色が、日ごと右手の色に近づいてくる。今のうちグーパーで指を丸めなくては、と、二ヶ月半経ってもまだ太くて赤みが残り、思うようにいうことをきかない指を曲げている。




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