次男は小さい頃から動物好きで、小学生の頃犬をとても欲しがったが、社宅では無理なので、文鳥やセキセイインコを飼っていた。

中学生になり一軒家に引っ越してすぐ、犬を飼うことになった。親類の家で血統書付きのコリーに雑種の血が混じった子犬が産まれ、持て余していたのを貰ってきた。次男は登校前と帰ってきた時、必ず犬小屋にゆき、遊んでやったので、誰よりも懐いた。

この犬は黒の色艶がよく、長めの巻き毛だったので、ドイツ語で巻き毛の「ロッケ」と名付けた。近所の子供達はこれを「コロッケ」と覚え、主人が犬を連れて散歩すると、知らない子供に「コロッケのおじさん」と呼ばれたと言い、案外、嬉しそうだった。とても利口で、植木の未だ少ない庭を走り回っていた。



次男は今、マンションにいるが、犬ノエル(キャバリア)を飼っている。家族が代わる代わる散歩させているとはいえ、可哀そうな気がしている。町で散歩させて貰っている犬によく会うが、飼い主の足並みに揃えて、仕方なくのそのそと歩いている様に見える。

時折、我が家に、ノエルを車に乗せて連れてくるが、夏は蚊が多いからと庭に放さない。出しても犬は不安げにすぐ家に入りたがる。冬はすぐ炬燵にもぐりこみ姿を消す。私の家は隙間だらけで寒いのは確かだけれれど。犬は元気に外で遊ばなくていいのか。

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