久し振りの友人



私が六十台のころ、新宿の産経学園の書道教室で一緒だった同じ小田急沿線に住むM さんが、私に会いたい、と言っているというYさんからの伝言があった。

嬉しくて、翌日、成城学園のレストランで、YさんとMさんと三人で待ち合わせる。十五年ぶりのMさんは七十歳になっていた。相変わらず生き生きとしている。子供のころから習字を習い、のびのびとした書風で、毎年、毎日展に入選していた。そのころ近くに住む病身のご両親の世話もしていて、その話をたくさん聞いている。



書道は十年前にやめ、今はカントリーダンスや水泳で忙しく過しているそうだ。グループでハワイに行って踊っている華やかな写真を見せてもらう。七十歳とは、こんなに若かったのだ、と私は自分を振り返る。

Mさんは四十歳位になってからどうしても大卒になりたくて、私と同じ大学を通信教育で卒業している。通信教育で卒業したMさんたちのグループは、結束が堅く、受け持ちの先生を中心に毎年集まりがあり、其れがとても楽しいという。小さいお子さん方を自分の両親に預けてスクーリングへ通ったが、そのタイミングが良かった。

年月を飛び越して、また出会い、その元気をもらった気がする。

 
H23/03

 

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