画とR会

今年も例年のように、私が六十代の頃に習った墨絵仲間の集まりがあり、小田急デパートの十四階レストラン、清月堂に五人集った。それぞれ七十歳から八十代となった。小松先生が亡くなられてから、十三年になるが、 一年に一度顔を見せて、旧交を温めている。

グループ展をするため、運搬役のご主人様まで私の家に集まり、準備をした日々のことは、今も尚貴重な思い出となって残る。

食事の後は何時ものように皆で三階の「千疋屋喫茶店」に移る。女性はこんなに暇でいいのか、と思うほど店の中は、中年女性客で埋まり、かしましい。外に置いてある椅子に掛けて三十分待った。



メンバーはパートの仕事をしたり、弁護士を相手に遺産の整理をしたりして、それぞれに忙しそうにしている。いまだ、画を描いている人は近いうち友人二人と有楽町で個展をするそうで楽しみだ。

この会ではいつも、夫々の人がちょっとしたお土産を持ってくる。家庭菜園でとれたじゃがいも五個の人。庭でとれた梅の実十数個に砂糖をまぶした梅ジュース。メモ帳とどら焼き一個とおせんべい一枚の袋。書類いれ柄ファイル。私は何も無いので、好きな森八の金玉小豆菓子の最小箱を四つ買って行った。翌日になってもそれぞれの人たちの余韻が残る。

この日は町田までの二人と、普通電車でゆっくり帰る。一日中、長老の気分で過した。


 H23/09

 


画とR(小冊子)
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