晩春から初夏へ


世田谷美術館

四月十日、誘われるままYさんの息子さんの車に乗って砧(きぬた)公園に行き、その一角にあるの「みちのくの浄土平泉展」をしている世田谷美術館の前で二人を降ろしてもらった。東北の平泉には四十代に紅葉の一番きれいな時季に夫と旅行したが、この時、林の中を歩いたわけでもないのに、いつの間にか漆にかぶれ、お岩さんのようになって土地の医院に駆け込んだのを思い出す。

混んでいて館の外まで行列と聞いていたが、この日は簡単に入場出来た。今も残る藤原三代の華麗な暮らしぶりをしのばせる仏像の数々をはじめ、衣装やお道具などを見る。もっとゆっくり味わいながらみたいが体力的に続かず、どうしても雑になるのが残念だ。

晴れていたので街で買ってきたおむすびやお寿司を砧公園のベンチで広げ、休んでいると、満開の桜の木から風に吹かれて、桜の花が散り始めた。まさしく桜吹雪。これも風情があった。

桜の花と交代するように躑躅の花がはっきりとした色合いを競って、あちらこちらに咲いている。若いお母さん方がバドミントンをしていて楽しそうだった。
    



野蕗

玄関前で畑をしているIさんに葱を貰い、野蕗もあげましょうか、と聞かれたのでお願いしたら、葉をもいだ茎だけの野蕗をたくさん、一抱えも頂いた。よそに在ったのを畑の奥に移したら、とても増えてしまったそうだ。

久々に大きなお鍋を出して、教えたれた通りに煮る。あくが強いので水にさらし、適当に煮てゆくと、佃煮とは違った美味しい薄味のものが大量に出来た。翌日、知り合いが用事で寄ったので、この野蕗の煮物を渡す。貰い手があってよかった。

このあたりは梅の木が多く今年は特に鶯の大きな声が頻繁に聞こえる。


 H21/05

 


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