秋の日々


おれおれ詐欺がいまだに増えているので、十五日の年金支給日に騙される老人を守るため警察官が銀行等の金融機関に行って、事故を防いでいると報じられた。

随分大げさだと思っていたが、翌、十月十六日に、先月頼んだシルバー事業所の草取り費用の支払いに、駅前信用金庫の入ると、中に制服をきた警官が三人も並んでいたので驚いた。偶然かもしれない。しかし周りをみると、其の時店の中にいる客七人は私と似たような姿の老人だけだった。私も危ない一人なのだと改めて心を引き締めた。

セコムを市から付けて貰っている。うっかり電気器具を多く使い過ぎてブレイカーが落ちると、すぐセコムから如何したのか、と確認の電話がかかってくる。

ある日、一日中留守にして、夜帰宅すると、郵便受けにセコムの断り書きがあった。「台所のガス漏れ装置の電源が切れたという信号が入り、電話をかけたが出ないので、社員が預かっている鍵を使って家の中にはいり、事故が無いかと部屋を調べた」という断り書だった。ブレイカーが切れたようだが直っていた。少し抵抗は感じるが、こんな場合一人住まいなのだから、有難い。後で隣家に聞くと、すごい雷雨があって家の近くに雷が落ちたらしい。



思いがけず、友人の取っている日経新聞の愛読者キャンペーンで、新日本フイルハーモニー交響楽団(指揮者梅田敏明)の切符が手に入り、友人と川崎駅近くのミユーザ川崎シンフォニーホールに行った。昔からある繁華な駅の反対側に新しい街が出来たのは知っていたが、初めてこの辺りを歩く。このような音楽会には縁がなく、知識に乏しいが、いっぱいに埋め尽くした広い会場の高い観客席から、演奏者全体の動きを眺め、演奏者とその観客が一緒になってかもしだす雰囲気に引きこまれて、うっとりと二時間の時を過ごす。日常と離れてまだこんな所に来る元気があって良かった。

偶数月なので、老人会の友愛チームの方が二人で、一人住まいの私の様子を見に、家に訪問してくださる。二人の訪問メンバーのうち一人が若返って新しい人になった。話題も広がって話し込んでしまう。今日は栗型の人形焼のお土産。いつも違うお菓子が届くので、訪問を楽しみにしている。
 
H20/11

 

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