初夏

1 海ほたるとばら園

 日帰り旅行に行った。「アクアラインを通って初夏の谷津バラ園鑑賞へ」というコースである。今まで、東京湾に浮かぶ海ほたるも、他のばら園にも行ったことがあるが、千葉方面は久しぶりなので一人で参加した。

当日は江田駅前九時半集合。この駅は始めてゆく所である。パソコンで時間調べをして余裕をもっていったのに、乗り換えが二回あり、人に聞いたり、のろのろと歩いているうちに、三分前やっと着いた。

観光バスの中は二十人余りだった。うち車椅子の方三人。旅行会社の方三人と運転手さん。午後から雨という予報で予定を変え、先に谷津バラ園に向かう。

このバラ園は以前谷津遊園の中にあり、東洋一とも言われていたが昭和五十七年谷津遊園が閉鎖された。六十三年習志野市の都市公園をとして装いを新たにして誕生したものである。園路にはスロープがあり、歩き易いモダンな造りになっている。

旅行会が催す食事会で、今まで三回会ったことのある顔見知りの九十二歳のおばあさんが一人でみえていたので、二人で歩く。娘さんがいるが、一人暮らしをしている方で、さばさばとした性格の方である。特別に色の違うのバッジをつけていらしたので聞くと、会の旅行や食事会に 30回以上参加した印だそうだ。人生の先輩と気楽にお話しができてよかった。

所々に彫像がおいてある広いバラ園はちょうど見ごろで、私には初めての変わった種類のバラも多かった。しかしバラ園の敷地の片側は高層ビルが立ち並び、なんとなく圧迫感があって残念に思った。降り出したので、バス備え付けの傘やカッパを借りた。

袖ヶ浦のレストランで「パイ包み、きのこスープ」などの目先の変わったランチをいただき、海ほたるへ。建物に着いたものの小雨なので海の周りの景色は見えない。広い売店を歩き回ったあと、最後にパンやでここの名物と聞くメロンパンを買った。

陸に上がり、横浜駅で半分の人を下ろしてからバスは、江田駅に向う。ちようど、夕方の混雑する時間帯だったので、ここからは車で帰った。




2 日曜日

今年は梅がたくさん生った。しかも例年になく大きく立派なものである。長男に梅取りを頼んだら、日曜日、三女T子を連れてやってきた。二人で脚立に乗って取っていたが、六キロある。

 梅酒を三瓶作る事にしてこの材料の焼酎や氷砂糖を買いに皆でスーパーに行き、帰りにファミレスに寄り昼食を済ます。 

 瓶が足りないので以前の梅酒を戸棚の奥から出してきた。作ったものの、私がお酒が飲めず、興味が無いので放ってあった十年以上前のものである。琥珀色が濃くなり茶色なっているが澄んでいるので別の容器に移し、新しく三瓶の梅酒を作る。

 そんなことをしているとチャイムが鳴り、次男が、先月に続いて犬と一緒にやってきた。
 二人とも、定年前後の年齢なので、変化のスピード激しい時代の中に退く、自分たちの役割のような事を話している。

 夕飯をと思い、何時も行く値段の割に美味しいイタリー料理の店に電話すると貸しきりになっていたので、少し離れているお寿司やに行った。

こんなときいつも可哀そうにと思うのは、店先の車の中に残される犬。案外馴れているのかもしれないが暫くは声を出してないている。犬にやることにして食べ切れなかったごはんをすこしラップにくるんだ。

息子達に作りたての梅酒を一瓶づつ渡して帰す。夜遅く、十年まえの梅酒をコップ四分の一位入れて飲んでみる。酒は良い味はしているが、どうしても体質あわないのか美味しいとは思わなかった。しかし、酔ったらしく暫くふらふらしていた。
 
H19/07

 

inserted by FC2 system