去年のクリスマス



去年のクリスマスは、ひさびさにクリスマスらしい日々を過した。

(1)
昨年の七月、題「れい子さんの誕生日」で、日比谷の松本楼の食事会に連れて行ってくださった友人、九十八歳のれい子さんと娘さんのA子さんから、ことしの暮れは、青葉台駅そばの「フィリアホール」で十二月二十日(金)の二時から行われる「ワンダー・シニア・コンサートに一緒に行きませんかと、お誘いを受けた。切符の手配から、昼食の予約もしてくださるというので喜んでお願いした。れい子さんとは昔職場が一緒である。

当日は青葉台駅改札口で待ち合わせ、まず、昼食のために「寺家の里」にゆく。此処は前にもれい子さんたちと食事や会合で何度か訪ねている。

山の斜面の中腹に作られたこのレストランは、雑木林の中から景色を見るようになっている。戦後この辺りを開発した時からの風景を残してあるので、水田には今も稲が植えられ、水車があり、虫がいて、ここに行くと、ずっと昔の子供の頃を思いださせてくれる。
彩りの綺麗な昼食のお膳がでる。礼子さんは自力で歩いてレストランまで階段を登られている。その脚力に驚くが、そばにぴったり付き添われている娘A子さんの努力にも感心する。二人で毎週ここへ食事に来られているそうだ。

食事を済ませ、青葉台のフィリアホールに戻り、コンサート会場へ行く。「浅野高瑛とハートフル・フレンズ・チェンバー・アンサンブル「金管五重奏、サキソフォン四重奏」の演奏である。来場の人達との(いい日旅立ち。浜辺の歌。川の流れのように。・・・)等、客席との合唱もあった。演奏者は皆、若者で、すがすがしい。グループを纏められている指導の先生が、楽器の木管楽器と金管楽器の違いを説明され、楽器の音を出している当事者に一人一人に吹いて音をださせて、音のしくみを解説されたのが、何の知識も無い私にとって、とても良かった。いっぱいの客席はまだ若々しいシニアの方が多く、私もその仲間と一体となって歌った。



(2)
十二月二十二日(日)、この老人ホームでクリスマスコンサートがあった。桐朋学園大学の研究科または卒業の若々しい美女三人で、それぞれ色の違う豪華な舞台衣装をつけて出演。ピアノ一人にボーカル二人。ホールの見物席の私たちは、姿を見ただけでも、その雰囲気にのまれ、会場隅々まで響く美声にとても贅沢な時間を過した。川の流れるように、ふるさとなどの合唱もあり、大満足の日だった。



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