再び寺家の里へ



十二月の音楽会に行ったときも寺家の里レストランに寄ったが、再び、以前家裁で一緒だったれい子さん「九十八歳」と、その娘さんのA子さんから「寺家の里のレストランが一月二十五日で廃業するので、最後に、またそのレストランに行きませんか」とお誘いがかかった。一月二十四日の日にはA子さんの大学時代の同級生お二人もご一緒になるという。お互い初対面だが、卒業したのが皆N女子大なので、私とは先輩後輩の関係となる。

青葉台の駅で待ち合わせ、A子さんの車で寺家の里レストランへ。先日は柵に捕まりながらやっと坂上のレストランへ上がったのに、今日は七十歳の方々が、九十歳の私をしっかり肩で支えて下さり、楽々と登った。レストランは一番景色の良い席が用意されていた。水田や池をはじめ、素朴な雰囲気の残るこの景色を眺めながらの食事ができなくなるのは残念だが、時代の流れで仕方が無い。

皆で用意されたお弁当をいただく。同席の方々とお話をしてゆくうち、A子さんのお二人の友人の中に、私の姉の子である姪のM子と付属高から英文科まで組が一緒の方がおられた。同窓とはいえ、こんなところで姪の友人ともお目にかかる機会があったのに驚く。皆の雑談の中に、学校の創立者の名前まで出てきて、同窓とは時代が違っていても一本の線でつながっているのを感じた。



 食事を終え、外に出ると、前に陶器店があるので、寺家の里の記念にと、小さい蛙の置物を買った。また、肩を貸していただいて坂を下り、車で青葉台駅そばのれい子さんの家に寄る。この家は一階が母親のれい子さん、二階がA子さんの住まいになっていて、私は一階の応接間で、れい子さんの満州時代の若々しいの写真を見たり、何回かお目にかかっているご主人のお話をしたりしながら、美味しいお菓子を頂いた。帰りは途中まで送っていただき、老人ホームに帰った。    

ホームの部屋に着くと、机の上に小荷物があり、小さなの紙製ミニ雛段になったお雛様と、チョコレートの小袋が届けられていた。私とあまり歳のかわらない本家の姪たちがミッドタウンに行ったそうで、気に掛けてくれているのが嬉しい。




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